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Channel: IKE-Pの釣れづれ日記
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釣り禁止、ではなく・・・

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釣り関係の雑誌やテレビといったメディアが釣り場を晒してしまう。するとそれに伴い大勢の釣り人が現地に押し寄せる。ここまでは誰しも想像が出来る。問題はその先です。

もし大勢の釣り人がやってくることで地元が潤うようならば、それは実に好ましい事です。貸しボート店、宿泊施設、近隣の飲食関係やガソリンスタンド、コンビニなどが栄えるようであれば、その地域にとって釣り人は歓迎されるべき存在になるでしょう。

しかしながら、大勢の釣り人がやってくることで弊害を生んでしまうケースも少なくない。するとその結果、立入禁止になってしまったり釣り禁止という最悪の結末を迎えることになる。近年の例を挙げれば、冬場のバス釣り場としてメディアで散々晒された千葉県の両総用水が記憶に新しい。

そして立入禁止という最悪の結果を招いたにも関わらず、その件に関して謝罪をしたり、事態を撤回させるべく尽力してくれたメディアは皆無です。

確かに、直接的な原因となったのは釣り人のマナーの悪さでした。けれどもそれは、小規模なフィールドに大勢の釣り人が押し寄せたことによる弊害だったことは間違いありません。勿論、個人レベルのブログ記事なども釣り人を呼ぶ要因の1つであったことは否めない。ただ、影響力としてはやはり釣りメディア関係が圧倒的に大きい。にも関わらず、その責任の所在というものはいつも曖昧なままで終わる。

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このたび、全国的に有名なシーバス釣りのフィールドが「釣り関係の取材禁止」となった。これは全国的に見ても非常に珍しいケースです。私も初めて聞いた。

この場所でも、釣り人の増加が問題を生んでいたのであろうことは容易に想像がつきます。けれどもそこで「釣り禁止」でもなければ「立入禁止」でもない措置が取られた。

この措置は、もともとそのフィールドで釣りをしていたローカルアングラーの人達にしてみれば、むしろ歓迎すらしているのではないでしょうか。これで現地を訪れる釣り人の数が元々の適正値に戻ったならば、この釣り場の将来はむしろ好転したと言えなくもないからです。

「釣り関係の取材禁止」という発想自体にも、それを実際に施行したことにも大変驚いた。でも、こんなことを書いたら私はきっと各方面から怒られるだろうけれども、釣り場の将来を第一に考えた際、それはむしろ望ましい事ではないかと思う。

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でも一番望ましいのは「釣り関係の取材禁止」となることではありません。そもそも、釣り人が大勢押し寄せることで問題が起きるようなフィールドでの取材はしない、という自覚を、メディア側(雑誌社、テレビ局、編集者、ライター、メディアアングラー)が強く持つことなのです。

<釣り関係の取材禁止>というのは、釣りメディアに向けて発信された「あなたたちが原因を作り出している」というメッセージに他なりません。このフィールドを散々晒してきたメディアの皆さん、この件もやっぱりスルーですかね?

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