ベビーファットイカが生まれたきっかけというのはゲーリーヤマモト社からフィネススカート(12本スカート)が出てきたことに端を発しています。かねてからファットイカのダウンサイジング版が欲しいとは考えていましたが、既存のフラスカート(24本スカート)ではバランス的に合わない。ボディーの重量が足りず、フラスカート本来のフレアーアクションが生まれずにゴワゴワ感が出てしまう。そしてフィネススカートが登場した際に、これは使える!と思った。
しかし、フィネススカートありきでスタートしたベビーファットイカの開発でしたが、その開発作業を難航させたのもまたフィネススカートそのものでした。
私が個人的に製作し、実戦投入していたベビーファットイカの原型版(イモ50を部分的にカットしフィネススカートを溶着)は、主に北浦水系のドック外壁や利根川のやや水深のある葦際などで使用していました。いずれも、ファットイカよりはフォールスピードを抑えたいという考え、そして沈めきった直後のワンアクションでフラスカートをフレアーさせて喰わせたいという意図がありました。そうした点では、私が個人製作していたベビーファットイカの原型版はこれといった問題もなく、非常に使いやすいものでした。
だからゲーリーヤマモト社に試作依頼をするにあたって、まずは私が個人製作していた原型版のバランスを忠実に再現させることから始めました。
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そして出来上がった1st.サンプルもまずまずの出来栄えでした。ただ、テストを繰り返すうちにあと0.5g重ければもっと使いやすくなるだろうと思いました。ベビーファットイカのコンセプトの1つには「ミディアムクラスのベイトタックルで扱えること」という事項があります。ファットイカはある程度のヘビータックルでないと扱いづらい。イカ4インチはスピニングもしくはベイトフィネスタックルでないと扱いづらい。でも、オカッパリ等でタックルを絞り込む必要がある場合に重宝するのは標準的なミディアムクラスのベイトタックルです。だからベビーファットイカはミディアムクラスのベイトタックルで扱えるものを目指した。具体的には、リギング状態で7g程度欲しい。
あまり太くし過ぎてしまうとフッキングに難が出てしまいますが、そうした欠点が露呈しないギリギリの線まで、ボディーラインを太くすることにしました。そうやって改良を重ねた結果、ベビーファットイカは単体で6g、リギング状態で7gという目標値をクリアーすることに成功しました。勿論、バランスやフッキング性能を阻害しない範囲内で、です。
こうして作り上げてきたプロトモデルを数名のフィールドテスターにも使ってもらったところ、おおむね良好な回答が得られていました。が、1名だけあまり良い回答を示さなかったテスターさんがいました。少数意見だなとは思いましたが、念の為にその意見の検証を行うことにしました。
その検証を重ねた結果、フィネススカートの持つ特性の1つがファットイカの持ち味を相殺している事に気付くことになります。そしてこれが、ベビーファットイカの開発を最も難航させ、開発者である私を思い悩ませる事となっていくのです。
(つづく)
しかし、フィネススカートありきでスタートしたベビーファットイカの開発でしたが、その開発作業を難航させたのもまたフィネススカートそのものでした。
私が個人的に製作し、実戦投入していたベビーファットイカの原型版(イモ50を部分的にカットしフィネススカートを溶着)は、主に北浦水系のドック外壁や利根川のやや水深のある葦際などで使用していました。いずれも、ファットイカよりはフォールスピードを抑えたいという考え、そして沈めきった直後のワンアクションでフラスカートをフレアーさせて喰わせたいという意図がありました。そうした点では、私が個人製作していたベビーファットイカの原型版はこれといった問題もなく、非常に使いやすいものでした。
だからゲーリーヤマモト社に試作依頼をするにあたって、まずは私が個人製作していた原型版のバランスを忠実に再現させることから始めました。

そして出来上がった1st.サンプルもまずまずの出来栄えでした。ただ、テストを繰り返すうちにあと0.5g重ければもっと使いやすくなるだろうと思いました。ベビーファットイカのコンセプトの1つには「ミディアムクラスのベイトタックルで扱えること」という事項があります。ファットイカはある程度のヘビータックルでないと扱いづらい。イカ4インチはスピニングもしくはベイトフィネスタックルでないと扱いづらい。でも、オカッパリ等でタックルを絞り込む必要がある場合に重宝するのは標準的なミディアムクラスのベイトタックルです。だからベビーファットイカはミディアムクラスのベイトタックルで扱えるものを目指した。具体的には、リギング状態で7g程度欲しい。
あまり太くし過ぎてしまうとフッキングに難が出てしまいますが、そうした欠点が露呈しないギリギリの線まで、ボディーラインを太くすることにしました。そうやって改良を重ねた結果、ベビーファットイカは単体で6g、リギング状態で7gという目標値をクリアーすることに成功しました。勿論、バランスやフッキング性能を阻害しない範囲内で、です。
こうして作り上げてきたプロトモデルを数名のフィールドテスターにも使ってもらったところ、おおむね良好な回答が得られていました。が、1名だけあまり良い回答を示さなかったテスターさんがいました。少数意見だなとは思いましたが、念の為にその意見の検証を行うことにしました。
その検証を重ねた結果、フィネススカートの持つ特性の1つがファットイカの持ち味を相殺している事に気付くことになります。そしてこれが、ベビーファットイカの開発を最も難航させ、開発者である私を思い悩ませる事となっていくのです。
(つづく)
